歩き書き!「田中屋の不動産管理日誌(エッセイ)」第3話(保険のつづき)

不動産管理あるある
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不動産管理あるある

=前回のあらすじ=


保険は、テナント同士でのやりとりを、保険会社同士のやりとりにするためのもの

テナント同士のトラブルは、貸主や管理会社は入りません。しかし、巻き込まれることはよくあります。
テナントは「管理会社だろ、俺たちを管理しろ、このトラブルの間に入れ」とか都合よく言ってきます。

賃貸の保険は被害にあったほうがさっさと保険を使ってなおす

グダグダ言い争っていて、前回の例のように、1階が内装を直さない場合に、1階が早く保険を使えばよかったのだといえる体勢作りが大事です。
「え?なぜ、保険ですぐ直さなかったんですか?」と言えること。

「契約時、被害があった方が自分の家財を守るため保険を使うと説明しましたよね」と言えること。

賃貸の保険は車の保険とは違う

車を使う慣習があるひとには、被害をあった方が使うながれが納得いかないという感情を持つことがあります。
不動産での保険は、2階の責任により、1階が被害を受けて、その補償を1階の保険会社が払った場合、1階の保険会社は犯人探しをします。犯人は2階です。すると、保険会社は2階に求償します。

保険会社「1階にはうちからはらっておいたので、うちにその分はらえ」

この求償に関して1階テナントは直接2階と絡むことはありません。

保険により内装を直してからは、1階テナント本人は何もしなくてもいいのです。保険会社が2階とやりあってくれます。

施設賠償保険は訴えられた側が保険会社をたてられるように

2階が施設賠償保険(漏水含む)に入っていれば、求償に対しても、2階の保険会社が1階の保険会社でやりあいますので、2階テナント本人も争いに参加せずにすむというわけです。

これが、前回の一番始めに登場した、テナント同士の争いを保険会社同士の争いにするということなのです。

上のような事例が起きたときには、必要以上のストレスをかけず、商売に集中する意味で、保険は必要となってくるのです。

保険料は大体25、000~35、000円ぐらいのものです。

もし被害を受けた場合はさっさと自分の保険を適用させるということがポイントとなるのです。
このながれを管理会社が契約時に説明しておくこと。

保険に入ることで、みんなが楽ということになります。
1階2階もご近所さんです。なかよくいきたいものですね。

文・写真/田中Mint

「渋谷道玄坂の女」
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