あの日、雨は楽しかった。
昔は、と言いますか、学生時代は大雨が降るとなんだかテンションが上がって楽しかったですね。
台風で、大学の授業が休講にならないかとか、地震の影響で、電車が止まり、交通機関が麻痺して、やっぱり休講にならないかとか。
しかし、そんな楽しいとかテンション上がると言っていた時代が懐かしくもあり、不謹慎で恥ずかしいですね。
今となっては、ビルは大丈夫かと不安でいっぱいです。
台風で雨漏りが起きた~管理会社として
雨漏りがしたり、何か設備に不具合が出てしまったら、当然テナントが電話してくるのです。管理会社としては、それに対して、動くことになります。
ちなみに、管理会社に修繕の義務あるのではなく、賃貸人が修繕するのですが、それを理解されていないテナントさんも多く、そのテナントの影響で修繕が遅れることもあります。
テナントとの意思疏通・修繕の円滑化を図るために、賃貸人が管理会社に依頼しているからこそ、管理会社が動くのでありますので、テナントの皆様ご理解お願いします。
災害によるビルの不具合~修繕
今回のテーマは「災害によりビルに不具合が出て、テナントへ不利益が出た場合、テナントの賃貸人への営業補償の請求は有効なのか」です。
例えば、
台風が来て雨漏りが起きて、飲食店舗の客席一部に影響しているとします。
テナントは大袈裟に「雨漏りで営業できない」
と言ってきたりします。
現場確認
管理会社はどの程度のものなのか、現場に確認にいくことになります。
確認したところ、雨漏りの原因は共用部(賃貸人責任範囲)で、営業はできるが、ある一部の席は使用できなかったしましょう。今回はそれによる、テナントの動産への影響はなかったとしましょう。ちなみに、それは保険の話になります。
賃借人から営業補償請求できるのか
テナント「一部使用できなかった分、営業補償をしろ」
何か問題が起きた場合には、契約書と民法に戻ることになります。ちなみに、内容によっては、慣習に立ち返ることもあります。
今回の点について、まず契約書に、天災に関しての不具合は賃貸人免責が記されています。免責といっても、修繕しなくていいという意味ではなく、修繕はします。ただ、この不具合によるテナントへの影響を賃貸人には請求できないという意味です。
台風が起きたのは、賃貸人のせいではないからです。台風を起こしたのが賃貸人であれば、請求できるかもしれません。賃貸人の故意ということになりますので、たぶん請求できますね。
つづく
文・写真/田中Mint