短篇小説 読み切り「雨宿りの夏」作/奈良あひる こんな街では、雨宿りと言えばラブホしかない。 いかにも雨が振りそうな日に、バイクに二人乗りで出かけた。 雨が振りそうでも出かけたのは、バイク乗りの男がこの日をたのしみにしていたからだ。 雨が降っていない時点で中止... 2022.03.26 短篇小説
短篇小説 青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第12話 作/奈良あひる 男は三奈入り口を撫でている。彼自身のもので。 「ちょっと見てもらいたいものがあるんだ」 と言って、男はスマホを手渡した。三奈が写ってる。男と。それは以前の逢瀬だった。 三奈は抱かれている。... 2022.03.05 短篇小説
短篇小説 青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第11話 作/奈良あひる ボーカル「動画撮ってたよ。女」 三奈「何の動画?」 ボーカル「してるところ」 三奈は返せなくなった。 どこかのだれかとしている。 それを動画に撮っている。 ボーカル「ところで、今日か明日... 2022.02.26 短篇小説
短篇小説 青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第10話 作/奈良あひる 三奈が男の物を触った手でラインを送った先はボーカルだった。もう何年前になるだろうか。送った内容「元気ですか?」の一言だった。 何回か書いては消して、結局送ったのはこの一言である。この一言で充分であった。 何度か... 2022.02.12 短篇小説
短篇小説 青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第7話 作/奈良あひる 第7話 まず仕事の話でスタートしたこと、これは、まず仕事であるという設定なのか。 まぁ、いい。そのあと私たちはきっとしてしまうだろう。吉沢は天井の証明を見ながら思った。 ベッドにすわり、天井を見上げればきっと始ま... 2022.01.22 短篇小説
短篇小説 青春プチロマン小説「女が日本一周する時」第10話 作 奈良あひる ベッドにうつ伏せで横たわる、何も着ていない女の写真だった。長い髪は背中の汗で濡れている。きっと素敵なことが起きたあとなのだ。 緊張感が走った。心臓の音が聞こえた気がした。そして、そのまま画面をスクロールしていく。 ... 2021.11.13 短篇小説
短篇小説 青春プチロマン小説「女が日本一周の旅に出るとき」第9話 加恵は、話がそれ始めていることに気づいている。 これから会えるのかという質問に答えていないのである。 加恵「これから会えるのですか?」 加恵は、浅田とその女性がそうことをしていて、このあと会える状... 2021.11.06 短篇小説
短篇小説 青春プチロマン小説「女が日本一周する時」第8話 浅田「今ホテルです」 え、普通のホテル?それともラブホ? 加恵「先程の方と一緒ですか?」浅田「はい。彼女は今シャワー浴びてます。」 これからするの?おわったの? 「今何してたんですか?」 いや... 2021.10.30 短篇小説
短篇小説 青春プチロマン小説「女が日本一周する時」第7話 カフェラテを半分ぐらい飲んだあたりで、加恵は私おのストーリーを思い付いたのだった。 今日の宿に買えったら、メールを送ってみる。それだけのことだった。 メールを返すだけでも、加恵にとっては大きな決断でもあるのだ。 加恵... 2021.10.23 短篇小説
短篇小説 青春プチロマン小説「女が日本一周する時」第6話 作/奈良あひる 男がおいていったメモには、熱海市内にあるバーのショップカードで、裏のメモの欄には連絡先が手書きで書いてあった。そして、浅田と書かれていた。 何のメッセージかしら。 加恵は、学生時代、脚本家に憧れて... 2021.10.16 短篇小説
短篇小説 青春プチロマン小説「恋の省略」 作/奈良あひる 柱:電車に揺られる。窓の外は夕暮れ 僕は今日も仕事にならない時間を過ごしている。何かおもしろいネタが降ってくるわけでもなく、寝るにも寝れない疲れ具合。 ネタ作りの為といえば、なんで... 2021.07.11 短篇小説