第14話
ホテルを出ると向こうの空が明るかった。何回してしまったのだろう。あとでマクドナルドへ行きたいというような話をベッドの中でしたようなしないようなであったが、そういう時間でもなかった。
「じゃあまた」と言ってふたりはそれぞれの道へ歩いていった。
っすごく気持ちよかった。肌というものは気持ちい。はじめましてのひととするのは、ドラマの主人公にでもなった気もする。
加恵はまた会いたくなってしまうのではないか心配もしたりするが、会えたらまた会えばいいとも思う。会ってくれるなら。
宿泊で入ろうという線もあったのかなかったのか、休憩だった。まぁ値段は違う。お互い宿泊費は節約したいところなんだなとも思う。
加恵は宿をとっているから。
このあと宿に帰って、少し寝て、宿のチェックアウトの時間までに、また次の町へと向かい出発する。
加恵はまたひとつ思い出をリュックにつめて想う。
民宿のおやっさんは私が昨夜そんなことがあって、男と体を重ねていたということって想像するものだろうか。
私は想う女の子は、何もなかったようで何かある。熱海銀座を歩く女。きっと昨日何かあったって。
つづく
奈良あひる
1990年生まれ 会社員
趣味は、そんな短編小説を書くこと
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