夕刻日誌「オナペッツ変身セット」

夕刻日誌
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ここのところ、タナカヤペディアというウィキペディアのパロディを作っています。そこで、人物用の雛形を作るなか「懸賞当たった歴」というものを作ってみました。みんなどういうものに応募していて、何があたったのか。僕が当たったことがあるのは1回なわけで。

懸賞で一度だけ当選したことがある。中学の頃のカラオケブーム、
JOY SOUNDのCMキャラクターをオナペッツというタレントがやっていた。
当たったのは、そのオナペッツ変身セットだった。忘れた頃に配達のおじさんがとどけてくれた。

懸賞とは基本的に「当選者の発表をもって代えさせていただきます」という形を
とっており、発表されることはなく、本当に当たるのか?という疑問は、
多くの少年少女の心に住みついていたと思われる。
大人の世界とは怪しいと信じきっている年頃でもあった。

しかし、この当選をきっかけに、大人の社会はインチキなんかではないと考え直し、
懸賞に応募するようになった。
ミュージックステーションスーパーライブや紅白歌合戦の観覧希望を
毎年応募。しかしそれ以降当選することはなかった。
僕にとってオナペッツ変身セットの当選は、懸賞はインチキではないとうメッセージを届けてくれた。しかしそれも大人が仕掛けたもので、なにも当たらなければ、懸賞というものが衰退してしまうので、たびたび、つかませていくものなのかなとのちに思ったりもした。
やはり大人の世界は仕組まれた自由なのかと思い込み、テレビもでない尾崎豊に
憧れていくのである。

ちなみに中学の頃、ボスジャンにもひたすら応募した。自動販売機の横のゴミ箱を開けてBOSSの缶に貼ってある応募シールをとり、応募。5枚で1口から応募ができて、5口のフルで応募。僕のところには届かなかったが、友達のところには届いた。塾にそれを着て来ていたが、それは輝いていた。

巣鴨駅前周辺

文・写真/田中宏明

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