=青春プチロマン小説=ありそうでなくて、それでも起きそうなロマンスをお届けする短篇小説。きっとどこかで起きている。女が日本一周に出る理由 SNSにアップしない濃厚ストーリーを小説化
第35話
加恵が見たものは。
加恵は家に着いた。どれぐらい振りに帰ってきたのだろう。
「おかえり」と部屋の中から声がする。
「どうだった?旅行は」
加恵「おかげさまでたのしかったわ」
結婚して2年。子どもはまだいない。
これで子どもができなかったら旅行でも行こうなんて話が出て。行きたい場所が合わなかったのでそれぞれ行くことになった。
加恵の旅は「女3人熱海の旅」
そして夫の旅は「ランドナーで下田へ行く旅」だった。
それぞれは、それぞれのタイミングで計画することになった。
夫は途中で自転車がパンクして、電車で帰る途中適当に駅を降り蕎麦定食屋を食べ歩く旅となった。
そう、加恵は「女が日本一周の旅に出るとき」というタイトルの旅となった。
しかし、加恵ははじめから一人旅の予定だった。
女3人というのは嘘で。
加恵は何人もの男と経験してしまった。夫はどうだろうか。
どちらにしろ、これは子どもができるためのことというのがきっかけだった。
おしまい
作/奈良あひる