田中屋の夕刻日誌「東京オリンピック 鉄棒 内村選手と少年サッカー」

夕刻日誌
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テレビの切り取られ方とはなかなか恐ろしいものである。
一部分だけ一人歩きしてしまったりする。

内村選手が鉄棒で落下してしまった。

小学生の頃、少年サッカー時代(FCゴロアーズ)を思い出した。
僕らの学年はたまたま強くて、昭島市の大会はだいたい優勝していたのですが、一度だけ2位だった。直接対決は引き分けだったのですが、得失点差で、FC多摩川というチームが優勝した。
記憶なのでところどころ怪しいですが。

最後の試合終了の笛が鳴り、両チームが試合後の礼のため整列する。
このとき試合には勝ってはいたが、得失点差で優勝できないとわかっていたため、僕らチームはふてくされていたのだ。
「ふてくされてんじゃねぇよ」と監督の声が聞こえた。
それでもやはりふてくされていたような気がする。

試合後監督コーチのところへ集まり、座って話を聞く流れだ。
監督「おまえたちは、インチキしたのか?手を抜いたのか?それとも相手チームがイカサマでもしたのか?そうじゃないだろ。みんな全力で戦ったんだろ。ならば、最後の礼までちゃんとやれ」

ふてくされているように見えたのだ、内村選手が。

僕が見たVTRでは落下したあと、ふてくされていて、両手をあげるキメポーズもせずに立ち去っているように見えた。

実際は内村選手はキメポーズしていたのではないかと思っています。VTRでカットされていたためか、僕は見ていません。
それが、テレビの怖いとこ。ふてくされて終わったように見えてしまうのです。

そして思ったのは「ふてくされてんじゃねぇ、お前はインチキでもしたのか、手を抜いたのか…」
「そうじゃないだろ」

落下しても、どうどうと両手をあげてほしかったのだ。

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