「仲が悪かったとしても生きているうちにバンドをやるべき」についての タモリ巨泉風漫才考察

夕刻日誌

「生きているうちにバンドはやるべきか」

巨泉:いやあ、タモリ君。最近さ、ネットで変な格言を見つけてね。「仲が悪かったとしても、生きているうちにバンドはやるべき」だって。なんだこれ?

タモリ:あー、それね。タモリも聞いたよ。面白いこと言うよねえ。

巨泉:どこが面白いんだよ! 仲が悪いのにバンドなんか組んだら、スタジオの空気が凍りついて一瞬で解散だろ。普通は「仲のいい奴とやれ」だ。

タモリ:それがさ、違うんだよ巨泉さん。仲がいいだけのバンドってのは、大体つまんないの。「お前どうする?」「いや、お前の好きでいいよ」って、ただの馴れ合いになっちゃう。

巨泉:まあ、確かに耳障りのいいだけのヌルい音楽になりがちではあるが……。

タモリ:そう。でも、そいつらがお互いに「大嫌い」だったりすると話が変わるわけ。ベースの奴の顔を見るだけで虫唾が走る、ドラムの貧乏揺すりが殺意を覚えるレベルだと、音楽にすごいエネルギーが入るのよ。

巨泉:それ、音楽じゃなくてただの憎悪のマグマだろ!

タモリ:いや、ビートルズだって、ストーンズだって、ツェッペリンだって、メンバー仲が良い時期より、お互い睨み合って殺気立ってた時期の方がすんごい名盤残してんの。「あいつを音で見返してやる」「俺の方が目立ってやる」っていうバチバチのプライドが、最高のロックンロールを生むわけ。

巨泉:なるほどねえ。要するに、音楽という名の合法的な殴り合いってわけか。

タモリ:そうそう。大人になるとさ、面と向かって憎まれ口叩くことってないじゃない? でもバンドだったら、ギターのボリュームやたら上げて相手の音をかき消しても、「アンサンブルだから」で済むの。これ最高のエコだよ。

巨泉:エコじゃねえよ! ただの嫌がらせだろ! じゃあ何かい、タモリ君も昔、仲の悪い奴とバンド組みたかったのか?

タモリ:いや、俺はそもそも楽器弾けないから。ただ、スタジオの隅っこでコーヒー飲みながら、メンバー同士が険悪な雰囲気で「お前、さっきからリズム走ってんだよ!」って言い争うのを、こう、ニヤニヤしながら眺めてたいの。

巨泉:一番タチが悪い見物人だな! お前は絶対バンドやっちゃダメな人間だろ!

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