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オールデイズ直江津Radio第102回 放送!
夕刻コラム「国分太一と日テレ 何した?!」
どこにどう違反したかを言わないってすごいな。大人はそういうものなのか。
国分はどこをどう違反したかもわからずに何を泣いているのか。何も気にしなくていいと思う。切られたら切られたで、番組とはもともとどこかで終わるものであり、死ぬ寸前までテレビに出る人は少ないわけで、また出る必要もない。次の場面にすすでもいいのだ。
僕はTOKIOをバンドマンとしてみており、そんなインチキくさい、いじめみたいなものに付き合う必要なんてないと思ってます。山口が出て行った時、城島を筆頭に山口を批判してましたが、山口がTOKIO辞めるなら俺もやめまーすみたいな態勢を願っていた。
残った人たちはサラリーマンみたいに見えた。
それは僕が憧れるアイドルやバンドマンではないですね。
山口のベースがなかったら周年ツアーやらないと言った長瀬だけだやっぱりカッコいい!アイドルだ!バンドマンだ!
田中屋のシティスナップ

国分寺 名曲喫茶でんえん
撮影/田中宏明
連続小説「灯りに揺れる午後」第2話 作/奈良あひる

翌週の水曜、夫は取引先の会食で遅くなると言い残して出ていった。
珍しく早く片づいた食卓を前に、ぽつりと空気が余る。
湯気の立たない鍋と、時計の針だけがせっせと音を立てていた。
そのとき、玄関のインターホンが、遠慮がちに鳴った。
「こんばんは。突然すみません」
ドアを開ければ、また岸本が立っていた。
バッグの端が少し濡れている。昼間の雨に降られたのだろう。
「これ、夫から預かっていたのですが……今日中にお渡しを、と」
書類を受け取りながら、私は思わず尋ねた。
「また雨に? 風邪ひきますよ」
その一言に、岸本はふっと表情をゆるめた。
若いが、仕事で削れた部分が時折のぞく。
その隙間を見つけるたびに、胸の奥が少し疼くのが自分でもわかった。
「少しだけ、お茶を……いいですか?」
彼のほうから言葉を切り出したのは初めてだった。
断る理由はあった。夫の部下であること、自分が“既婚”であること。
それでも、拒む言葉の前に、私の足が先に台所へ向かってしまった。
湯を沸かす間、二人のあいだに漂う沈黙は、不思議なほど心地よかった。
気を遣っているわけではない。むしろ、必要以上に無防備な静けさだった。
「奥さま、この前の傷……治りました?」
唐突に彼が指さしたのは、洗い物で擦れた跡の名残だ。
「ああ、もうたいしたことないのよ」
笑って答えながら、袖を少し上げると、彼の視線がそっと触れてきた。
その“視線の温度”が、思った以上に肌の奥まで届いた。
湯呑みを置く音が、不意に大きく響く。
「僕……変ですかね」
「え?」
「ここに来るの、用事のついでじゃないんです。来たいから来てしまうんです。奥さまと話すと、落ち着くというか……」
息を飲む気配が、自分の中で静かに膨らむ。
その台詞は、年上の女性に向けるものとしては、あまりにも真っ直ぐすぎた。
「岸本さん、あなた……」
言いかけたときだった。
指先が、また触れた。
湯呑みを受け取るつもりだったらしいが、その一瞬のずれが、胸の奥で音を立てた。
前回より長く、あたたかい。
離そうとすればできた。
けれど、どちらともなく、ほんの数秒だけ、そのままにしてしまった。
彼の手は、思ったより大きく、若いのにどこか落ち着いた重さがあった。
掌の下に、こちらの脈がわずかに暴れる。
「……すみません」
岸本は静かに手を離した。その仕草の、かえって丁寧すぎる慎ましさに、胸がきゅっと縮む。
「いえ……」
そう答える声が、わずかに震えていた。
雨上がりの匂いが、窓の外から吹き込んだ。
二人の距離だけが、雨の名残りのように、いつまでも湿ったままだった。
帰り際、玄関で靴を履く彼がふと振り返る。
「また、来ても……いいですか」
その問いの危うさを、十分わかっていながら、私は言葉を選ぶことができなかった。
「用事があるなら……どうぞ」
その“余白”を残した返事が、どんな意味を含むか、きっと互いに気づいていた。
扉が閉まったあと、息を整えるまでに、ひどく長い時間がかかった。
作者紹介
田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の写真家・放送作家。
2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活&放送作家として日テレ・フジテレビ・テレビ朝日を出入りする。
現在はピンでラジオと弾き語りでのパフォーマンスをおこなっている。
◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集
◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」「わけありキャバレー」原作・脚本
出演ラジオ 第102回
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