=田中屋式短歌= 松尾芭蕉に嫉妬して、バイクで旅して俳句するロードエッセイシリーズ。約30文字のメルヘントリップへようこそ!
田中屋の脱線!奥の細道を追え
前書き
ティーショップサナを出る。
宇都宮のホステル(ドミトリーではない安いホテル)に泊まる予定だったが、身分証明書がない泊まれないということが旅の途中でわかった。
身分証明書なんてもっていない。旅に身分証明書なんているのか。
ならばどっかでテント泊だ。
大凧公園にたどり着く
俳句(田中屋式短歌57585)
証なく 宿とれぬ町よ 宇都宮 子の遊ぶ声に セレナーデ
解説
宇都宮から予定変更したのはもうひとつ理由があって、左手がやたらと痛くなったのだ。運転が楽しめないぐらい痛い。
喫茶店を出て向かったのは大凧公園。
今日のキャンプ地はここだ。日が沈む、そろそろ寝るか。横になっていると、もうあたりは暗くなっているのに、子どもたちが遊んでいる声がする。
テント泊というのはこの場所は安全なのかとちょっとした心配もあって、ぱっと寝れないこともあるのだが、子どもたちの声が、ここは安全だよと教えてくれている気がして、よく眠れた。
ありがとうセレナーデ。
作者紹介
田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の週末の写真家・放送作家。
2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活を経て、会社員(番組制作→不動産業)となる。
◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集
◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」原作・脚本 オールデイズ直江津Radioで放送中!