青春プチロマン小説
「彼女を大切に」作/奈良あひる

短篇小説
短篇小説

彼女のいるみなさん、彼女を大切にしてますか?


翔子はつぶやいた。

登場人物


翔子 … 水泳が趣味の25歳OL
ゆかり… サークルの後輩 24歳SoftBankの店員

翔子のところへは大学のサークルの後輩や学生時代のアルバイトの仲間やら、恋の相談と言うか、愚痴というか、何となくちょっとおしゃれなカフェで男の話でもしたいといったような連絡がたびたび入る。

学生時代も今も何かをするにあたってのリーダー格といったキャラではない翔子には、そういう話しやすさがあったのだった。
年下からも年上からも。

○ 大通り沿いのカフェ(夕暮れ)


翔子とゆかりコーヒーとティラミス食べながら喋っている。

ゆかり「男は何考えてるかわからないよね」
翔 子「そうかなぁ、分かりやすいと思うけど」

翔子の経験では、男は何考えてるかわからないちう発言をしたとき、女は心がふわふわとしている。

ゆかり「なんか頭に来ることばっかりだよね」
翔 子「まぁ、わかりやすすぎると言う意味ではそういうときもあるよね」

ゆかり「翔子さーん、なんかアドバイスくれませんかねー」
翔子「アドバイス…、あげていいの?」
翔子、微笑む
ゆかり「お願いしまーす」

翔子にとって、この展開はよくあることだが、その次の言葉を出すときは、いつも緊張する。緊張というか、不安というか、なんとも言えない。

翔子「そういえばさ、私の知り合いも同じようなこといっててさ、その人と話してみる?」

ゆかり「ええーなんの人ですか?」
翔子「普通の会社員の人よ。たまーにお茶とかいったりするよ」
ゆかり「男の人ですよね」
翔子「そうよ」

二人を引き合わせる話をしてカフェを出た。もう日は沈んでいる。

ーそれから2週間ほどして

○裏通りの地下の喫茶店

男「無事最後までいったよ」
翔子「そう、それはよかった」
男「ゆかりさんすごくいい体してたよ。翔子にも見せてあげたいぐらいだよ」
翔子「わたしのこともそう言ってたわよね」
男「それにしても、彼氏がいるのにね。彼女を大事にしないとダメだよね、彼氏も」
翔子「奥さんもね」
男「そう、旦那さんも」

男「そうだ、翔子にひとり紹介するわ」

おしまい

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