田中屋スポーツ新聞「バービーボーイズKONTA不慮の事故が明らかに?!小説3」編集/田中宏明

夕刻コラム(社説盤)
夕刻コラム(社説盤) 外食記録と日記

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BARBEE BOYS・KONTA、事故で四肢が完全麻痺

「命は永らえられないと…」

BARBEE BOYS・KONTA、事故で四肢が完全麻痺「命は永らえられないと…」
ロックバンド「BARBEE BOYS」が8日、SNSで、改名することを発表。あわせてドラムの小沼俊明が勇退し、ボーカル&サックスのKONTAが不慮の事故で命を落としかけたことを明かした。

何があったかは言わないパターンですね。これって誰もつっこまないんですかね。

犯罪に近い何かがあるのでしょうか。音楽活動が続けられるというのはどういうことなのでしょうか。

説明した方がいいと思います。

「薄曇りの午後」第3話 作/奈良あひる

週の半ば、雨が急に降り出した。
会社を出たとき、ビルの庇の下で足を止めると、傘を持っていないことに気づいた。
しずくの筋を眺めていると、背後から声がした。
「先輩、よかったら駅まで送りますよ」
振り向けば、春木が立っていた。
スーツの肩にうっすらと雨粒をつけて、どこか急いで来たような気配がある。
「……お願いするわ」
二人で相合傘の形になると、狭い世界がふっと生まれた。
雨の音が周囲を覆い、外の世界と自分たちを切り離していく。
「この間のこと、気にしてませんよ」
彼が言った。
その声は軽く、しかし言葉にしない何かが混じっていた。
「私のほうが……気にしてるのよ」
そこで会話は途切れた。
代わりに、傘の下の湿った空気だけが一つの心臓のように脈打っていた。
駅に着いても、私は足を止めなかった。
気づけば、こちらから言っていた。
「……今日、少し寄っていってもいい?」
春木は、驚いたように目を見開き、それから小さく頷いた。

彼の部屋に入るのは三度目だった。
けれど、空気が前とは違った。
玄関の匂いも、テーブルに置かれたカップの位置も、
どれも“このあと起こること”を控えた静けさを帯びている。
「先輩、濡れてるじゃないですか」
春木がタオルを差し出す。
私は受け取り、髪に押し当てながら彼の動きを見ていた。
「……どうして私なんかに、そんな顔をするの」
言ってから、しまったと思った。
けれど春木は、少し照れたように笑っただけだった。
「どうして、ですかね。
 あの日、ここに来てくれたときから……先輩を“女の人”として見てしまってるんだと思います」
胸の奥が、きゅっと縮んだ。
誰かの奥さんでもなければ、後輩でもない。
ただ一人の“女”として扱われる感覚が、今日だけは痛いほど沁みた。
「春木くん」
呼んだだけなのに、息が少し震えた。
彼の手が、ためらいがちに近づいてくる。
触れたのか触れないのか、わからないほどの距離で止まり――
次の瞬間、私は自分のほうからその手を取っていた。
ソファに腰を下ろしたのは、自然な流れだった。
雨の音は遠のき、部屋の静けさが濃くなる。
「本当に、いいんですか」
彼が低く囁く。
私は目を閉じて、ゆっくりと頷いた。
何が正しくて、何を失うのか――
その境界を越える瞬間は、驚くほど静かだった。
彼の腕が私を包んだとき、
心の中で何かがほどける音がした気がした。
灯りをひとつ落とすと、部屋の色がやさしく滲んだ。
その中で、私は自分の選んだ道を、ただ受け入れていた。
二人の距離が消えていく気配だけが、
ゆっくり、しかし確実に広がっていった。

帰り道、雨は止んでいた。
濡れたアスファルトが街灯を反射し、
歩くたび、足元に淡い光が揺れた。
私は肩に残る温度を、そっと確かめた。
それは後悔ではなく、
ただ静かな余韻としてそこにあった。

作者紹介 

田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の写真家・放送作家。  

2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活&放送作家として日テレ・フジテレビ・テレビ朝日を出入りする。 
現在はピンでラジオと弾き語りでのパフォーマンスをおこなっている。  
◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集  
◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」「わけありキャバレー」原作・脚本  

出演ラジオ 第102回 

第102回!「BerryBerryBreakfastのオールデイズ直江津Radio」ヨーグルト田中とDJシューカイ

田中屋のシティスナップ 

田中屋のシティスナップ 旅情俳句前夜「雨に濡れる高田馬場の女」撮影/田中宏明 #サーファー #shorts #zine 

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