文・絵/田中宏明
言葉とは出逢いであり、縁がなければ出逢わない。
出逢っていたのに認識しなかったこともある。
それは人も同じこと。
言葉を知らないことは何も誰も悪くはない。
いくつになっても新しい言葉に出逢いますね。そりゃ新しい言葉ができていっているので当然であります。
しかし、誰しもそう多くの業界を知ることはなかなか難しく、その業界では当然として使われている言葉でも、その世界と関係ないところで生きていれば、知ることはないし、なんの不便もないですね。
言葉というものは生き物であり、言葉自体に魅了されたりもします。
もっといえば昆虫採集のように集めたくなったりもします。
そんな、最近知った言葉と、その生態を信憑性関係なくご紹介したいと思います。
今回採集した言葉はこちら
「冠婚葬祭タレント」
有名人の結婚式や葬式などにゆかりが薄くても参加して、積極的にインタビューに答えるスタイルで、メディアに乗ろうとするタレント。
涙と笑顔を巧みに使いこなすことができる、まさにタレント、芸人であります。
これを知ったときはおもしろい言葉もあるものだと思いました。
パッと思いつくのは神田うのですね。
顔が広いのか、こういうときに現れるので広いように見えるのか。
冠婚葬祭タレントたるもの、つねにターリーを意識する習性があるそうです。
ターリーのついているカメラに向かってインタビューに応じている人の近辺をウロウロ。カメラマンやインタビュアーが話しかけやすい独特の隙を見せるのが得意である。
使えるコメントを出すという独特の具体性とスマートさがある。
また、夫婦で参加するとなお、その人との繋がりが深いようにも演出される。そしておしどり夫婦感を演出するのだ。
冠婚葬祭タレント
まさに、採集したくなる言葉なのである。
※ターリーとは、カメラがいくつもある現場で、中継がつがっているカメラに点灯しているランプ。