つづき
芭蕉記念館から深川不動へ
深川といえば、深川不動だ。芭蕉庵より深川不動である。深川不動といってもきんつばなのである。
俳句
赴けば きんつばひとつ 縁町
女の笑顔に 句を超えて
解説
高校時代に荒木経惟の写真集のひとページのおばぁちゃんを探しに深川不動のきんつば屋へ行った。
「恋する老人」という写真集で、その中に深川のきんつば清水とひとことキャプションの入っている写真のおばぁちゃんの笑顔に会いに行きたくなったのだ。
その店は見つかりその写真集の話をすると、去年亡くなったと聞いた。きんつばとはそういう味なのである。
それだけで充分ゆかりある町だ。
メルヘン解釈
写真にはキャプションが必要。写真だけで語る!説明はいらない!という人もいますが、キャプションがなければ僕は深川不動のきんつばには出逢っていなかった。
作者紹介
田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の週末の写真家・放送作家。
2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活を経て、会社員(番組制作→不動産業)となる。
◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集
◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」原作・脚本 オールデイズ直江津Radioで放送中!