文と絵/田中ひろあき
小さい頃、白いラッパズボンが欲しいと母親に言ったら、
「いまどき売ってないよ」と言われた。
当時は検索するという文明の利器はなかったので、近所の服屋を数軒回って見つからなければ、「今時売っていない」ということになってしまう。
少し成長して、隣町まで足を伸ばせるようになって、ようやく現行盤のベルボトムに出逢ったのだ。立川のマルカワ。まだこのとき古着という言葉は知らなかった。新品で売っているものは、外国の影響か足が長く設定されているのか、裾合わせをすると、ベルボトムのベルがなくなってしまうのです。ちびまるこちゃんでそのネタを見ていて、それを知っていたのですが、同じとこをしてしまいました。それでもベルボトムの想い入れがあり、高かったけどなんとか手に入れてしまった、甘く切ない思い出であります。
その後、古着屋に出会い、ベルボトムと歩いていく生活が始まります。
７０年代にはベルボトムブームがあるわけですから、そのときの物に出会っていくことになります。あの頃は、みんながベルボトムを楽しんでいたので、いってみれば足が長くなくてもそれに合わせたものが作られていた。足の短い僕が履いても、広がりを楽しめるのです。
興味を持っていれば出会えるということですね。
２５歳ぐらいから腕時計をしていないのですが、ついに最近腕時計に興味が出始めました。もういい大人なので、まわりの人はそれなりのものを持っていたりします。
時計屋があるとフラッと入ったりするのですが、ピンと来るものはなく、その話は進んでいかないのですが、そういえば小さい頃ちょっと憧れていたものがあります。それは逆回転時計です。いまどき売ってねぇー、と聞こえてきそうですが、最近やはり見かけないですね。
そのシリーズでいうと、２４時間時計。知ってますか？
通常の６時の位置が１２時なのです。おもしろい！
売っているのを見かけませんが、そのどちらかに出逢ったら、買いたいと思います。両方売ってたらどっちにしようか迷ったりします。どこに売ってるか見つけてもいないのに。
贅沢言えば、２４時間時計で、逆回転がいいです。
情報求む！
いまどき売ってない、というか、
そんなのあるのか。
おまけ
田中屋のひと駅ひと喫茶
東横線「自由が丘」駅
蔦屋書店
