田中屋の夕刻日誌
「🈂️店で気になる曲が流れてモーニング」

夕刻日誌
夕刻日誌

新宿の朝に、喫茶店に入った。

新宿駅に最も近い喫茶店
ていうか、駅の中にある。
しかし、商業施設の中ではない。

それが、BERGである。

そこで流れていた曲のこと。

桑田佳祐もカバーしている。「ラブポーションNo.9」という曲が流れた。これは、稲村ジェーンのアルバムに入っている。

桑田バージョンよりゆったり演奏しているかんであるが、演奏のオーラは五分だ。どっちも好きという意味ね。

そして、これが、オリジナルなのかはわからない。

そして、問題なのは、その次の曲だ。
なんて例えていいかわからないのだが、めちゃくちゃかっこよかったのだ!←表現力がなさすぎる。
桑田佳祐も影響を受けているのではないかと感じた。

この曲はなんなのだ。

日本語じゃなくて、歌詞も全くわからない。

日本語であれば、聞こえてきた歌詞の一部を検索すればわかる。

お店がCDをかけていれば、店員さんに聞けばわかる。

今風でいえば、スマホに聞かせればわかる。

しかしだ、僕はスマホにそのアプリをダウンロードしていないのです。

どうもそれをする気になれなくて。誰かがいれば、それをやってもらったりはする。
でも自分ではやらないのです。

なぜやらないか。

曲というものがそんなに簡単に手に入らなくてもいいという考えがあるのです。
もしそのアプリを持っている人がいれば、それで調べてもらえばそれもひとつのネタになるのだが、一人でそれをやってもネタにならない気がしています。

それより、あの曲はなんだったのか、誰だったのか、なんて曲だったのか。この世には自分も知らない心にしびれる曲がたくさんある、なんて思って生きる方が音楽を楽しめる気がしているからなのです。

ビートたけしは言っていた

道で女とすれ違って、今の人やけに魅力的だったなと思うときが、一番ときめいていて、そのままがいちばんだ、と。どこかで知り合っていたら、特に何も思わない、って。

なんとなく音楽の場合もそれに思い当たるところがある。

手に入ってしまったらあんまりよくなく感じることもあります。

そんなことを考えながら、そのアプリをダウンロードするかしないか考えてしまうあたりが、喫茶店なのである。


それも含めて喫茶店の魅力です。どっちをとるか、その曲やアーティストがわかれば、それはそれで、自分の音楽にもっと何かしらの影響を与え、世界が広がるかもしれない。

そして、またいつか出会える気がしなくもないのです。今判明させなくても。

もう一度言いたいのですが、音楽だって、そんなに簡単に手に入らなくたっていいのです。

文/田中宏明

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