田中屋の夕刻日誌「家の中にある共用部分と専有部分についての海賊盤論文」

夕刻日誌
夕刻日誌

文/絵 田中ひろあき

マンションやアパートで言えば、専有部分と共用部分がある。
専有部分では何をしてもある程度自由だが、共用部分はそれなりに決まりがある。そのひとつは、共用部分に物を置いてはいけないというものである。

では、一軒家の家族3人で住んでいる場合
3LDKの部屋をひとつずつ分けたとして、その部屋以外は共用部分ということになるのか。

一軒家の居間(リビング)で自分が主によく座るところの、雑誌やギターを置いていたとする。
家に帰って来ればそこで、麦茶を飲み、ギターを弾いて雑誌を読むのだ。
それを、その他の2人が、
「ここは共用部だから雑誌やギターは部屋に片付けてくれ」と主張したとしよう。
これは正しいのか。これでいいのか。
※正しいかどうかというこれでいいのかどうかという辺りが飽きていく上で大切。
これでいいかどうかは、バカボンのパパの気持ちで考えたいものである。

言う方の立場、言わない方の立場から考える。

言う人A
言われる人B
その他C

言う人Aは、全く自分のエゴによりここには置いてほしくない、そして、ここには置かないでほしいと主張する権利を持っていると考えている。そしてそれが正しいと考えていて、Cもそう思っていると都合よく考えている。
Aは自分の言動に圧倒的な自信を持っており、その他の考えなんてまるで及ばない位置にいる。

言われた人Bは、Aが共用部分まで支配しようとしてきたと感じ、そこから引き起こされる未来的な恐怖を感じる。そしてAはそんなことを主張できる権利があるのかに疑問を覚える、Cまですでに口裏あわせがしてあるのか、疑心暗鬼になる。なぜ、そんな発言をしたのかを話し合おうとしても聞く耳を持っているのかはわからない。恐らく絶対的に正しいことをAは言った気であり、それを主張してくるだろう。
Bは自分の考えを話すかどうかを迷う。

                            つづく

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