田中屋の俳句エッセイ「松田優作との歴史と出逢いのすーじーぐぁー」田中宏明

すーじーぐぁー
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すーじーぐぁー 夕刻日誌

=田中屋式短歌= 松尾芭蕉に嫉妬して、バイクで旅して俳句するロードエッセイシリーズ。30文字ぐらいのメルヘン小説へようこそ

短歌

割とここ 音楽聴こえぬ 御茶ノ水
彼から引き継ぐ 横浜ホンキー

解説

御茶ノ水はよく行ったものだ。初めてギターを買ったのはここ御茶ノ水。その後何か機材を買い足すときは御茶ノ水を歩いた。

歩くだけでも楽しいものだ。いつでもあの頃とかわらないときめきに出会えるのだ。買えないギターを眺めたり。学生街の喫茶店の舞台とも言われた町だ。

その日もそんなわけで、中央線を転がして聖橋の方から降りて御茶ノ水の空気を吸う。楽器の匂いがする。かけそば屋の匂いがする。洋食屋の匂いがする。

地下鉄への階段の横に椅子が並べられていた。誰かが何か思想な気がしてなんとなく待っていた。お客さんは少ししかいない。まばらに座っているだけ。そこに現れたのは宇崎竜童だった。

そんなビッグな男が現れてもたいして盛り上がった様子もない。おそらくここにいる人たちはファンではない。たまたま休憩か何かで座っていただけだ、きっとそうだ。

そしてダウンタウンナンバーを数曲歌った。アコギ一本だ。宇崎竜童はこのあたりで学生時代を過ごした。楽器街ではあるけれど、その割に音楽が溢れていないと語った。

「横浜ホンキートンクブルース」を歌った。

松田優作から引き継いだと言った。

俺は宇崎竜童がギター1本で歌その曲を聴いてしまったのだ。

その後、松田優作と宇崎竜童を追うことになる。

メルヘン解釈

宇崎竜童と言えば、山口百恵の作家というイメージが強かった。あんな風に頬のコケた男になりたい。

松田優作と宇崎竜童の関係は知らないが、どちらも危険な香りがする男だ。ちびまる子ちゃんのお母さんは、そんな危険な男と結婚したかったらしいが、結果的にはヒロシになってしまったらしい。人生とはわからないものである。

作者紹介

田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の週末の写真家・放送作家。

2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活を経て、会社員(番組制作→不動産業)となる。

◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集

◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」原作・脚本 オールデイズ直江津Radioで放送

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