「誰も死なない恋愛小説」著者:藤代冥砂
僕は、写真は文章がほしいところなのです。ほしいというか写真の力を引き出せるような気がします。
藤代冥砂は写真家であり、小説家。
写真に文章があるわけではないのですが、この小説は、どこかでみた藤代冥砂の写真(写真集や雑誌のグラビアなど)と繋がっているような気もするので魅力的です。
オチはどちらかというとシュールでさらりと
いままで話ことと関係あるようなないようなオチ。
その話を終わらせるスタイルは、僕は好きで、それは例えるなら、ひとと人がどこか出会って通り過ぎていったというような、基本的にはその人の人生のオチなんて知らないのがふつうなので、そのさらりとしたオチはリアリティなのです。
知ったのは、an・anだった。
写真を撮りたいなら、文を書くのが大事なのだと感じたきっかけであります。
アンアンはいまだに信頼できる雑誌です。
文/田中宏明