短篇小説 プチ小説の習作M『雨の夜には』奈良あひる 『雨の夜には』 会社帰り、地下鉄の階段を上がると、思いがけず雨に降られた。持っていた紙袋がじわりと湿る。六本木の交差点、信号待ちの群れの中に、傘も差さずに立ちすくむ私がいた。 男「どうして君は、いつも傘を持たないんだ」 ... 2024.03.03 短篇小説