短篇小説 青春プチロマン小説「白い湯気」最終話 奈良あひる 「白い湯気」— 湯のまにまに — 三年ぶりに、その百貨店に入った。仕事の帰り道、たまたま時間が空いただけだった。いや、本当は、自分でも気づかないふりをしていただけかもしれない。 季節は初秋。日差しは柔らかくなり、吹く風にも少し... 2025.05.11 短篇小説