短篇小説 プチ官能小説の習作2「灯らない部屋」奈良あひる 灯らない部屋 最後に名前を呼んだのは、いつだっただろう。 鍵のかからないビジネスホテルの一室。午後二時の光がベッドのシーツにうっすら影を落としている。彼女はコートを椅子にかけ、窓際のカーテンに触れた。乾いた都会の光... 2024.02.04 短篇小説