ワンナイトラブ

短篇小説

青春プチ官能小説「女が日本一周するとき」第14話 作/奈良あひる

第14話 ホテルを出ると向こうの空が明るかった。何回してしまったのだろう。あとでマクドナルドへ行きたいというような話をベッドの中でしたようなしないようなであったが、そういう時間でもなかった。 「じゃあまた」と言ってふた...
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奈良あひるの海賊盤現場検証「中央線の看護婦ユカ(23歳)ある日の8月」作/奈良あひる

ありそうでなくて、それでも起きそうなロマンスをお届けする青春プチロマン小説。きっとどこかで起きている。 第2話 まずはクラブに向かう。 ユカがその男と出逢ったという現場だ。 この物語は現場検証。 ...
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読み切り!プチロマン小説「雨宿りの夏」作/奈良あひる

こんな街では、雨宿りと言えばラブホしかない。 いかにも雨が振りそうな日に、バイクに二人乗りで出かけた。 雨が振りそうでも出かけたのは、バイク乗りの男がこの日をたのしみにしていたからだ。 雨が降っていない時点で中止...
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青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第9話 作/奈良あひる

その本社の人は、本社から店舗への連絡後とやらキャンペーンだとか、いわゆる仕事の話を丁寧にはじめた。 さっきまでいた本社の人のことは忘れて、吉沢三奈は仕事の話に集中した。そして、一通り話も済んだところで、さっきの本社の...
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青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第8話 作/奈良あひる

仕事の時間中に外で打ち合わせという状況の関係で、もたもたしている時間はないということは二人とも認識していた。 西田は上手だった。三奈より年下だったとしても、三奈より経験はあるように思えた。 三奈は入れら...
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青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第7話 作/奈良あひる

第7話 まず仕事の話でスタートしたこと、これは、まず仕事であるという設定なのか。 まぁ、いい。そのあと私たちはきっとしてしまうだろう。吉沢は天井の証明を見ながら思った。 ベッドにすわり、天井を見上げればきっと始ま...
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青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第6話 作/奈良あひる

本社の人は西田と名乗った。20代後半ぐらいの人と聞いていた。 西田「お昼食べました?」吉沢「いいえ、まだです」 こういう仕事をしていると、中途半端な時間になってしまい、食べないことも少なくない。本社の人...
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青春プチロマン小説「女が日本一周する時」第13話 作/奈良あひる

第13話 浅田「はじめて見たとき、あのイタリアンカフェで見かけたときからこうなるような気がしてた」 加恵「わたしも、なんとなく」 加恵はあの時点ではそうは思っていなかったと心の中では思って思っていたが、「私も」と言いたか...
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青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第5話 作/ 奈良あひる

一貫性 一貫性?そんな言葉はどうでもいいということに気づいたのは30代に入ってからだった。 人生のスパイス 理由とか理屈のブームもあったような気がする。 今となれば、判断の基準はもうほとんどと言って...
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青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第4話 作/奈良あひる

三奈「だめだよ」それは意味のない言葉というのは、もう知っている。胸を服の上から揉むだけではもう満足できない。「ちょっと待ってて」ボーカルは、スマホ用の小さな三脚をたてて録画し...
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青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第3話 作/奈良あひる

第3話 久我山駅だった。 ボーカルは三奈をアパートに誘う。「たぶん、ドラムはもうバンドできなそうだな」と 「酒でも飲もうか。バンドマンはやっぱ家飲みっしょ」スーパーで安い酒でも買って、適当なお菓子でも買って。なん...
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青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第2話 作/奈良あひる

第2話 出逢いってないものかねぇ。10年前と言えば、SNSといえばmixiでマッチイングアプリなんてなく、出会い系サイトと呼ばれていた。私も地味にmixiなんてやっていて、日々のなんてことない日記なんて書いてみたりした。そう...
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青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第1話 作/奈良あひる

吉沢三奈はもう結婚して10年ぐらいになる。夫と暮らしている国分寺のマンションは快適だった。 また10年ぐらい、百貨店のなかのアパレルの販売員として働いている。「10年ぐらい」と、正確な数字ではないが、結婚した時期、この仕事に...
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青春プチロマン小説「女が日本一周するとき」第11話 作/奈良あひる

浅田「ごめん、待たせちゃった」加恵「そんなことないですよ」 加恵は明るく答えたつもりだが、声が裏返ってやしなかったかと、心配になった。 浅田「どこか行きたいとこありますか?」加恵「どこでも大丈夫です。このあたり知らない...
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青春プチロマン小説「女が日本一周する時」第10話 作 奈良あひる

ベッドにうつ伏せで横たわる、何も着ていない女の写真だった。長い髪は背中の汗で濡れている。きっと素敵なことが起きたあとなのだ。 緊張感が走った。心臓の音が聞こえた気がした。そして、そのまま画面をスクロールしていく。 ...
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