短篇小説 夕暮れの客間 第4話(最終回)奈良あひる
夜が明けきる前に、鳥の声が遠くで聞こえた。 真砂子は、まだ夢の底にいるように布団の中で目を開けた。 隣には、眠りに落ちた村井の横顔があった。
月明かりに照らされていた影はもうなく、障子の隙間から白んだ光が流れ込む。 現実と夢の境目...
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