短篇小説 短編小説「夏の終わりの留守番電話」作/奈良あひる
『夏の終わりの留守番電話』
その声を聞いたのは、八月の終わりだった。冷蔵庫の麦茶をコップに注ぎながら、私は何気なく留守番電話の再生ボタンを押した。「久しぶり。元気か」たったそれだけだった。名前も名乗らない。けれど、私はすぐに...
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