村岡実「恐山」オリジナルLP
演歌やポピュラーを演奏し、現代邦楽やジャズとのセッションに取り組んだ村岡実の尺八によるジャズセッションライヴ盤。同じ尺八奏者の山本邦山と双璧の２大巨頭。1960年代後半より登場したいわゆる「モダン尺八」の中心人物である。
山本邦山のジャムセッションアルバム「銀界」「聲明に挑む！」で純邦楽にも興味を示したDJシューカイ。村岡実のこのアルバムと「BAMBOO」も実によく聴いた。尺八の音の恍惚感とジャズセッションの絶妙な化学反応がたまらない。近年この「恐山」もアナログ再発されたがジャズの定番「テイク・ファイブ」の音源がカットされたのでそれが聴きたい方は注意が必要。このオリジナル盤を買うべきだが現在はいかんせん高額であります。
尺八と言うと時代劇に出てくる〘虚無僧〙を思い出す方もおられるだろう。虚無僧は〘普化宗（ふけしゅう）〙という禅宗の一派で徳川時代に諸国遊行の特権を与えられていたことと深編笠を被っていたので顔が見えないことから博徒や無宿者の隠れ蓑としても機能していた部分がありあまり良いイメージは無い。普化宗の開祖は竹の切り口に風が当たって発せられた音を聴いて判然と悟りを得たという。
DJシューカイもそんな悟りを得るため尺八物のレコードは結構所持していますがただ聴いてマインドトリップして〘夢の世界〙にいるだけでございます。目指す〘豁然大悟〙には程遠い煩悩にまみれたレコードライフを満喫している次第です…😅
文/ＤＪシューカイ
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