=ロード俳句(田中屋式短歌57585)= 松尾芭蕉に嫉妬して、バイクで旅して俳句するロード随筆シリーズ。俳句とはかけそばのようなもの。トッピングして短歌にすることもできます。

俳句前
〇閉店間際の紅鹿舎(夜)

俳句
コーヒーに へそ出しコーデは 店身内
トッピング短歌
・儚きラストの 句を書いて
・似つかぬ喫茶に 会計を
季語ぬき
店身内:気になる人が店の身内だと話しづらくなるという季節(冬)
解説
カウンター席というのは入れ替わりが早い。おそらく目的があるからだ。
カウンター4席のうち1席空いていた。先にいた隣の客は席を立ち、また新しい客が来た。革ジャンを来た、へそ出しファッションの女だった。喫茶にはに使わない雰囲気だ。そこで、コーヒーとピザトーストを注文していた。見た目、アルコール頼みそうなもんだ。ピザトーストが運ばれたとき、写真を撮っていた。それもなんか似つかない。ロッカーが食べ物写真を撮るものか。
結局その人は、店の身内だった。名前で呼び、親しく話していた。
有楽町のこういう喫茶店において、常連客と店スタッフが親しく話すシーンというのは珍しい気がした。店側がそういう付き合いをしなそうだからである。
僕はその景色を紅鹿舎最後の句としてネタ帳に書き入れ、店を出た。

作者紹介
田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の写真家・放送作家・ラジオバンドマン。
2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活&放送作家として日テレ・フジテレビ・テレビ朝日を出入りする。
現在はピンでラジオと弾き語りでのパフォーマンスをおこなっている。
◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集
◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」「わけありキャバレー」原作・脚本
出演ラジオ 第107回
田中屋のシティスナップ

