田中屋の夕刻コラム「エクザイルatsushiのものまね芸人と本物 猿岩石有吉」
ものまね芸人RYOに対して、本物がコメントする。

これに対しては偽物のATSUSHIに分があるように思います。
今回の出来事は、ものまね芸人のRYOが橋幸夫の葬儀に参列しただけ。それだけである。
それに対して、マスコミが本物の芸能人が、ああだこうだ言っているだけ。
生前交流があった、親交があったかなんて実はどうでもいいことですね。会員制の会に何かをごまかして参加したわけではないですからね。
来ていいものに来ただけです。
EXILEのATSUSHIはコレに対して「ナメてる」なんて発言したらこれはちょっと問題です。そしてはずかしい。
有吉も本当に何か恨みでもあるのかなと思ってしまいます。
実際には、話題にするという売名行為に加担しているので、RYOにとってはおいしいことであり、愛が有るのかもしれません。
とりあえずここだけ切り取れば、RYOに分があります。
田中屋のシティスナップ「ひかりまつりの女」

撮影/田中宏明
連続小説「女の風景写真」第25話 作/田中宏明

約束の日が、じわじわと近づいていた。
日常は変わらないはずなのに、由紀子の目に映るものすべてが色を帯びて見える。朝食の湯気、夫のシャツの襟元、パソコンの黒い画面。どれもいつも通りなのに、その奥に潜むものを意識してしまう。
――三人で会う。
ただその一点が、彼女を日常の外へと連れ出していた。
夕刻、喫茶店で男と顔を合わせる。いつもと同じ席、いつもと同じコーヒー。けれど言葉を交わすたび、足元にざらつく緊張が広がっていった。
「旦那さんは……来られるって?」
男が低く尋ねる。
「ええ……。あなたと話してから、あの人はすぐに日を決めて」
自分の声が少しだけ震えていることに気づき、由紀子はカップを両手で包んだ。
男は一瞬だけ黙り、やがて笑みを浮かべた。
「なら、あとは流れに任せましょう」
帰宅すると、夫は机に向かいパソコンを閉じたところだった。画面の余熱がまだ残っている。
彼が何を読んでいたのか、由紀子には分かる。彼女の日記――。
「……大丈夫だ。俺は、覚悟してる」
夫の声は静かで、どこか澄んでいた。
その夜、並んで布団に入ると、互いに背を向けたまま眠れずにいた。
カーテンの隙間から月の光が細く差し込む。
由紀子は目を閉じ、来るべき夜を想像した。
――どんな空気になるのだろう。
夫と男が同じ部屋に立ち、自分を見つめる。その場面を思い描くだけで、身体の奥がわずかに疼いた。
けれど同時に、不思議な感情も芽生えていた。
夫を裏切るのではなく、夫とともに踏み出そうとしていること。
そのねじれた事実が、彼女の心を複雑に震わせていた。
つづく