青春プチロマン小説「女が日本一周に出るとき」作/奈良あひる 第18話

短篇小説
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短篇小説

第18話

加恵「結婚している人としたことありますか?」

テーブル席の陽子さんはそういうことをしたことはないのかしら。男のひとと付き合うことをすすめられている。すすめているというか、二人は自慢を浴びせているようにも見える。

あたしはちょっとどうかしちゃったのかもしれないと加恵は思った。結婚しているのか、子どもがいるのかという情報がものすごく刺激になって胸を締め付けるのだ。

しばらくして、テーブル席の三人は喫茶店を出ていった。それぞれの場所にもどるのだ。子どもを迎えにくとも言っていた。

メール返ってこい。レスポンス早いやつができるおとこってもんだろなんて思ったりした。

加恵「私はないんです」

何をわけのわからないことをいっているのだろうか。

3時過ぎの夕方前

返信が入る

男「どうしたの?」

加恵「ねぇ、あるんですか?」

男「あるよ」

つづく

著者:奈良あひる

1990年生まれ 渋谷のOL

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