捨てたことがないものを捨てるときはちょっと困る。
2大捨てたことがないものとは。
傘と消しゴムである。
これはどちらも、使い切る前に、引退する前に、どこかへ行ってしまうのです。
消しゴムは、使い切ったこともないし、捨てたこともない。だれかにあげたこともない。
消しゴムは貸せば返ってくる。
それでもやっぱりどこか行ってしまって今も足りていない。
これは古くから大学の卒論及び場末のスナックで語られるテーマです。
あるところまで使うと、月夜の晩に、嫁入りしてしまうとか。
角の方を使うと、湘南方面へ家出してしまうとか、様々な説があり、研究が試されているが明らかにはなっていない。
傘も同様で、捨てたことがない。
壊れたこともない。
だいたい、どこかに忘れるのである。なんてたってその1位は電車である。
駅構内を歩くと、天気という概念を忘れるのです。
人は空から離れては、通常運転できなってしまうのです。人は空から離れては生きていけない、とも言えます。
また、電車を降りるときに降っていなければ、これも晴れたこに浮かれて、雨だったことなんてすっかり忘れ、傘の存在なんて思い出さないのである。そういう立場ってちょっと切なかったりする。
小さい頃
傘の紛失を連発すると親は買ってくれなくなり、自分のお金で買わないと痛みがわからないなどと理論だてて、自分のお小遣いお気に入りの傘を買う羽目になったりする。
しかし、まったく関係なく一瞬でなくすのです。だいたい電車で。
そのぐらい「晴れた!」ということは嬉しいもんで、雨が降っていたことを忘れさせてくれる出来事なのです。
そう考えると、傘の立場はちょっとさみしいですが。
傘はいつの間にかいなくなることについては、何か不思議な力が働いている気がします。
破れたビニール傘
今うちに、ビリビリにこわれたビニール傘があります。
修理不能、これは捨てるしかありません。
これは、かなり珍しいこと。
どれぐらい珍しいかという。死んだ姿をみせない動物ぐらい。
ネコですね
そんな感じの衝撃がありました。
この傘どうしよう。
どうやって捨てればいいのだ。
こちらの、テーマ大学の卒論のテーマにいかがでしょうか。
文/田中宏明(場末のスナックでの出来事より)
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