写真を撮らせてもらってイラストを描くとい流れが昔あった。
あったと言っても、世間的にあったのではなく、マイブームである。
写真家にとって、ミュージシャンにとって、イラストとはちょっと羨ましい存在でありました。
なぜかというと、簡単に適当に描いたようでも、その絵を気に入る人がいればOKだからです。
理論も何もないような気がします。
理系なこともあって、さんざん理屈理論で考えてきたことが影響しているよう思えます。
そして、男は社会でも比べられ続けます。
金だ、地位だ名誉だ、グダグダぐだと。
なので、やっぱりイラストみたなものに憧れるのです。
音楽は、楽器のチューニングが狂っていたら、心地よくないとされるでしょう。
しかしイラストは、パースがおかしくても、色の組み合わせがどうであれ、それがおもしろいと思われる可能性を持っているんですよね。
なのでイラストに憧れるのです。
文/田中宏明