田中屋の俳句エッセイ「阿佐ヶ谷の地下のジャズ喫茶」田中宏明

＝田中屋式短歌＝ 松尾芭蕉に嫉妬して、バイクで旅して俳句するロードエッセイシリーズ。３０文字ぐらいのメルヘン小説へようこそ

２０２４年１０月　高円寺

阿佐ヶ谷 天 · 杉並区, 東京都

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俳句

誰に向け　ワンドリンクで　ノーチャージ
投げ銭なんかにゃ　付き合えず

解説

阿佐ヶ谷の写真展に行く途中、「今日はチャージなしでワンドリンクだけちょうだい」という声が聞こえた。ジャズ喫茶のママの声である。

なんともイカした音漏れがする。

写真展行ってからまたこの店の前に立った。

しかし、そこには「投げ銭プリーズの手書きが」

投げ銭は無視する前提でお店に入った。

投げ銭を本当に要求するなら入っていない。

お店としたら、出演者に払われる投げ銭より、一杯のドリンクでしょ。

メルヘン解釈

い投げ銭文化は、客を遠ざけている。それには気づかないものだけど。そして、知り合いから知り合いへ投げ銭のお金が流れていくのである。

作者紹介

田中宏明　１９８０年生まれ　東京都昭島市出身の週末の写真家・放送作家。

２００３年　日本大学文理学部応用数学科　ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活を経て、会社員（番組制作→不動産業）となる。

◆写真家：シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集

◆放送作家：ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」原作・脚本　オールデイズ直江津Radioで放送

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