=田中屋式短歌= 松尾芭蕉に嫉妬して、バイクで旅して俳句するロードエッセイシリーズ。30文字ぐらいのメルヘン小説へようこそ
2024年秋 銀座
俳句(田中屋式短歌57585)
あきらめも いさぎよさなら 左ハンドル
名前も知らなきゃ なお忘る
季語
季語なんていらねぇよ!
解説
最近車が目に入るようになってきた。Mintが車を買うと言い出したからだ。どんな車がいいかなんて自分でも考えるのは楽しいものだ。自分は買わないけど。
見ていると想像が広がる。どんな物を乗せてどんな世界に連れて行ってくれるのかと。
ただ僕は買わないので、買えないので、そんな空想時間は無駄ともとれる。どこまで楽しくなっても買わないのだから。空想だけしていても、自分の活動も作品もなんにも進まない。
買わないのにほしいなぁって見てるのも意味ない。この年になると。10代のころは、カタログなんかを眺めていて、いつか買おうと、そしてやっと買えたりすることで青春が進むことも大いにある。
しかしですね、おとなになるとそれはちょっと手が遅くなるので、忘れ方が大事になってきたりましす。今動いているものを進めるほうが大事っていうか。
僕の場合はバイクがあるので、車は買わない。しかしかっこいい車がある。
そんなときのおすすめ忘れ方は、「左ハンドルじゃん、これじゃ危なっかしくて走れないや」なのである。
メルヘン解釈
と言いながらも、欲しいものはいつか買うべき。いつかと考えているとそのいつかは来ないという前向き風の人は言うが、僕は今のところ、そのいつかが遅かれ早かれ来ている。
計画性より偶然性である、結局。
作者
田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の週末の写真家・放送作家。
2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活を経て、会社員(番組制作→不動産業)となる。
◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集
◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」原作・脚本 オールデイズ直江津Radioで放送
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