=ロード俳句(田中屋式短歌57585)= 松尾芭蕉に嫉妬して、バイクで旅して俳句するロード随筆シリーズ。俳句とはかけそばのようなもの。トッピングして短歌にすることもできます。
俳句
単独か ガストバイクと 交差点
季語ぬき
交差点:人が行き交う季節(夏)
トッピング短歌
・心配しても ただの野次馬
・通れますか?と 明るい声
・電機屋バイクと ここ秩父
解説
はじめて交通事故で人が倒れているのをみた。
見晴らしの丘公園から国道140号線に出るところの細い道の交差点。
そこには車が2台とまっており、車とぶつかったのか、倒れている人がいたので停まったのかはわからなかった。
バイクはデリバリーでよくある後ろが2輪のモノだ。壁に力がぬけて寄りかかっている。
僕がその脇を通ろうとしたとき、車の主の「すいません、通れますか?」の声が明るかった。僕はこの車の主は、当事者ではない気がした。
心配して、何か自分にできることはと考えても野次馬にしかならないと思えば、無表情で去っていくしかない。
無表情で去っていく人とはそういう境地なのだろうと、インプットされた。
今朝 相模原で見かけたビックカメラのバイクの女は無事に帰っただろうか。
作者紹介
田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の週末の写真家・放送作家。
2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活を経て、会社員(番組制作→不動産業)となる。
◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集
◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」原作・脚本 オールデイズ直江津Radioで放送中!
出演ラジオ 第96
回
田中屋のシティスナップ
田中屋のロード俳句
井の頭Pastoral