田中屋のロード俳句「小滝川ヒスイフィッシングパーク」田中宏明

すーじーぐぁー
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すーじーぐぁー

=田中屋式短歌= 松尾芭蕉に嫉妬して、バイクで旅して俳句するロードエッセイシリーズ。30文字ぐらいのメルヘン小説へようこそ

2024年 秋 小滝川ヒスイ峡フィッシングパーク

ヒスイ峡フィッシングパーク · 糸魚川市, 新潟県

俳句

釣り堀に 省略された 定食の
命と苦労の ドラマ観る
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季写真

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解説

四谷だか市ヶ谷だったか忘れたけど、中央線沿線に釣り堀があった。駅のホームから釣りをしているのがみえるのだ。プールに魚が放されていて、それを釣って面白いのかなんて思っていた。

ところが、ここ小滝川フィッシングパークを通りかかったとき、DJシューカイはやると言った。2000円で4匹まで釣ることができて、焼いて食べることができる。

ちょっと高いなと思っていたが、せっかくなので自分もやってみることにした。

なかなか釣れない、なかなか釣れない。

竿を放り込めば勝手に釣れると思っていた。そこに魚はいるのだ。しかし、食べなのだ。腹いっぱいなのか、その餌は怪しいと知っているのか。

ああでもないこうでもないしながらも全然つれない。しまいには、営業時間に焦ったスタッフさんが手伝ってくれて、ようやく1匹づつ釣れたのである。

言うまでもなく、最高においしく。その美味しさは魚を釣る労力であり、命の大切さから来ている。うすしお味付けで、それだけでいける。川魚の土臭さもない。

お金だけ出してぱっと焼き魚定食が出てくのには、そのような省略されたドラマがある。その省略された部分を体感するには、この2000円は安い。

これを一回やると、今後の焼き魚定食の味がずっと倍増するのだ。

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命よ ありがとう!

作者紹介

田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の週末の写真家・放送作家。

2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活を経て、会社員(番組制作→不動産業)となる。

◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集

◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」原作・脚本 オールデイズ直江津Radioで放送

出演ラジオ

第75回!「BerryBerryBreakfastのオールデイズ直江津Radio」ヨーグルト田中とDJシューカイ 「闇夜の峠道(茅野)を走る」「妙高市天龍食堂」

オールデイズ直江津Radioとは

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