=田中屋スポーツ新聞=新聞を読めと言われた世代!?読むならスポーツ新聞だな。情熱といかがわしさのサンドウィッチ。ジャンクな話題をコーヒーで流し込め!学校でも職場でも使える話題をお届け

夕刻コラム「タモリ 一日1.5食 睡眠は寝たいとき」
これはうちのメンバー清水蜜柑も同じである。
これはただの自由人ということではなく、本来そうなのかもしれない。
若ければもう少し食事の量は増えるのだと思うけど、時間で動けることでもない気がしています。
そりゃ社会の中で生きていいけば消去法でそうなることもあると思います。
食べ物があること自体がありがたいとしよう。
この時期は、火垂るの墓を思い出します。
観てはいません。観たのはずっと前。思い出すだけでいいような気がしています。もし観たら新たな発見がいろいろあると思いますが。
BerryBerryBreakfast Live 北久里浜Park
9月27日

=Set List=
1.Are you Radio go ⁉
2.涙のテレフォン
3.通りゃんせ on OLD LOVE(エリック・クラプトン)
4.愛のシャワーのあとで
5.恋のドライブインCOFFEE
6.わけありパラダイス~場末の男と女でいようぜ~
7.NOW AND THEN(ザ・ビートルズ)
8.わけありの女でいてくれ
9.蕎麦が茹で上がるあいだに
田中屋のシティスナップ「下北沢の地べたに座る女」

下北沢スナップ 撮影/田中宏明
連載小説「女の風景写真」第31話 作/奈良あひる

由紀子の手の上に、男の指がまだ軽く乗っていた。
その触れ方は決して強くはない。けれど、まるで見えない火種のように、じんわりと熱を放っていた。
夫はその様子をじっと見つめていた。
眉間に皺を寄せ、けれど視線を外さない。
やがて、深く息を吐き出すと、ゆっくりと自分の手を伸ばした。
由紀子は驚いて顔を向ける。
夫の指先が、自分の反対側の手に触れてきたのだ。
左右から同時に触れられる感覚に、息が詰まる。
「……無理そうなら、言ってくれ」
夫の声は低く、かすかに震えていた。
「ううん……大丈夫」
自分でも信じられないほど素直に、その言葉が口をついて出た。
男がわずかに笑みを浮かべ、ゆっくりと手を重ね直す。
夫もまた、指先にわずかな力を込める。
由紀子の両手は、二人の温もりに包まれた。
沈黙が落ちた。
ただ、三人の呼吸だけが重なり合う。
夫はふと視線を落とし、由紀子の膝に目をやった。
その動きを感じ取った男が、無言で立ち上がり、ソファの隣に腰を下ろす。
由紀子は思わず背筋を伸ばした。左右から迫る気配に、身体が小さく震える。
「怖いか?」
夫の声が耳もとに届く。
「……少し。でも……」
由紀子は言葉を探しながら、微かに笑った。
「それ以上に、不思議な感じ」
男が穏やかに応じる。
「不思議は、だんだん馴染んでいきますよ」
その言葉に夫が頷き、視線を由紀子に戻す。
二人の間に漂っていた緊張は、ほんの少しだけやわらいだ。
由紀子は目を閉じた。
――これから、何が起こるのだろう。
期待と不安がないまぜになりながら、ただ三人の温度に身をゆだねていた。
つづく

