そのハトは交通事故で
先日銀座でハトが死んでいた。
車に撥ねられたのだ。
思えば全然撥ねられてもしょうがない体質を持っているのはみんな知っていることだとは思う。
死因は
自転車走っていてもハトは一向にどかなくて、こっちがよける。
歩いていてもそう、こっちがよける。
死因は、交通事故ではなく、ゆづらない精神だ。
なので、ひかれたとしても当然。これに関してはかわいそうというものには当たらない。
まったく避けるという心がなく、「お前がよけろ」という精神だからである。
その心は
この一連の考察の中で思い出すものがある。
それは表参道の女たちだ。
その女もまったくゆづる気持ちはなく、まっすぐ自分のゆく先へ歩いていくので、女同士が衝突を起こしているのである。
これは表参道という向上心とも取れるのかもしれない。
しかし、僕にはハトに見える。この銀座のハト。
文/田中宏明（放送作家）
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オールデイズ直江津ラジオ 第４９回
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