=ロード俳句(田中屋式短歌57585)= 松尾芭蕉に嫉妬して、バイクで旅して俳句するロード随筆シリーズ。俳句とはかけそばのようなもの。トッピングして短歌にすることもできます。
俳句前
俳句
旅をする 未来かあの頃 すき家お茶
トッピング短歌
・染みる冷たさ 空の水筒
・高校時代の 冷水機
解説
旅先でどこでもある食べ物屋(チェーン店)に入ると、旅先ではそこにしかないモノを食べなきゃみたいなことを言われるかもしれない。
しかし、すき家に入った。それは、この先に食べ物屋があるかわからないからだ。食べれるうちに食べるのだ。
しかも慣れ親しんでいる味は、あの頃を旅することになる。旅をしていないわけではないのだ。
なんて言っておきながらも、本当は現地にしかない自営業定食屋に行きたいものだ。
それでも実際旅をしているとやっぱり”店があるうちに食べとけ!”になるんですよね。
パスしてたら、店にないエリアに入って、戻るのも面倒で、そのまま空腹と闘いながら寝るということは何度かあった。
すき家のお茶は染みる、空になってしまった水筒に入れて持っていきたいぐらい。
それでも、勝手に水筒に入れて持って行かなかったのは、まだそこまで追い詰められていない証拠なのだと思う。
高校時代、廊下にある冷水機(水がぴゅーっとでるやつ)の水を水筒に入れているヤツがいた。それはそれで追い詰められている。まったくもって嫌いではない。

作者紹介
田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の週末の写真家・放送作家。
2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活を経て、会社員(番組制作→不動産業)となる。
◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集
◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」原作・脚本 オールデイズ直江津Radioで放送中!
出演ラジオ 第96
回
田中屋のシティスナップ
田中屋のロード俳句
井の頭Pastoral