10月1日「ラッツ&スター再集結?!/浦賀ロイヤルスパイス 小説34」編集/田中宏明

シティスナップ
シティスナップ 夕刻コラム(社説盤) 外食記録と日記 読書感想文

夕刻日誌

涼しい席を案内してくれた

ラッツ&スターいつまでそうしてる?!鈴木よ田代を語れ

田代まさしは鈴木の横で歌いと言っている。

鈴木雅之・桑野・佐藤で集まって活動したりしていて、なんで田代は戻れないの?

鈴木はなんて言ってるの?

田代田代はちょっとやりすぎたのかな。

死んだらほんとにできなくなるんだぞ。それわかってるのかなぁ。どっちもね。

実現しないのだから、何かあるんだろうな。

これはBAND内の話。

しかしだな、どんな理由があろうとメンバー揃って活動をしないというのはかっこよくもないし、むしろいままでのかっこよさを返してもらいたいぐらいなんだよ。

田代を更生させるために音楽活動してもいいんだぜ。

田中屋のシティスナップ

撮影/田中宏明

連載小説「女の風景写真」第34話  作/奈良あひる

重なった言葉の余韻が消えぬうちに、部屋の空気はさらに濃くなっていった。
 誰かが大きな声を出したわけでも、急な動きをしたわけでもない。それでも、目に見えぬ合図のようなものが三人の間を確かに行き交っていた。

 夫は由紀子の背を支えながら、静かに彼女の髪を撫でる。その仕草は長年の連れ添いならではの自然さを持ち、由紀子の緊張を少しずつ解いていく。
 一方で、男は由紀子の指を離さぬまま、そっと視線で伺った。まるで「ここにいていいか」と繰り返し尋ねているように。

 由紀子はふたりの温もりの間に身を置き、呼吸をゆっくり整えた。
 ――これは夢なのだろうか。それとも、ようやく形になった物語なのか。
 そんな思いが胸の奥で渦を巻く。

 夫の手が肩から腕へと下りていく。その動きに呼応するように、男の手もまた彼女の手首から肘へと、慎重に、だが確実に触れを深めていった。
 身体の両側から伝わる熱は、由紀子を中心に交じり合い、彼女自身の鼓動をさらに早めていく。

 「……不思議ね」
 由紀子は思わず小さくつぶやいた。
 夫が顔を寄せ、「何が」と問いかける。

 「こうしていると、三人なのに、ひとつみたいで」

 その言葉に、夫は短く笑みを浮かべ、男もまた頷いた。
 互いに視線を交わす二人の男性の間で、由紀子は自分が橋渡しのような存在になっていることを、はっきりと感じ取った。

 やがて、三人の身体は自然に近づき合っていった。
 誰も「次はこうしよう」とは言わない。
 ただ呼吸の速さや、触れ方の強さや、瞳の奥の熱が、その先の行き先を示していた。

 由紀子の肩越しに、夫と男の視線がふと交差する。
 一瞬の沈黙ののち、二人は何かを了解したように目を伏せ、さらに彼女へと身を寄せた。

 三人の吐息が重なり合う。
 心臓の鼓動が互いに響き合う。
 そこにはもはや、迷いよりも大きなものが満ちていた。

 由紀子は目を閉じ、両側から与えられる熱に身を委ねる。
 その瞬間、三人の距離はついに決定的に縮まり、物語は新しい頁をめくられたのだった。

つづく

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