
夕刻日誌
涼しい席を案内してくれた
ラッツ&スターいつまでそうしてる?!鈴木よ田代を語れ
田代まさしは鈴木の横で歌いと言っている。
鈴木雅之・桑野・佐藤で集まって活動したりしていて、なんで田代は戻れないの?
鈴木はなんて言ってるの?
田代田代はちょっとやりすぎたのかな。
死んだらほんとにできなくなるんだぞ。それわかってるのかなぁ。どっちもね。
実現しないのだから、何かあるんだろうな。
これはBAND内の話。
しかしだな、どんな理由があろうとメンバー揃って活動をしないというのはかっこよくもないし、むしろいままでのかっこよさを返してもらいたいぐらいなんだよ。
田代を更生させるために音楽活動してもいいんだぜ。
田中屋のシティスナップ

撮影/田中宏明
連載小説「女の風景写真」第34話 作/奈良あひる
重なった言葉の余韻が消えぬうちに、部屋の空気はさらに濃くなっていった。
誰かが大きな声を出したわけでも、急な動きをしたわけでもない。それでも、目に見えぬ合図のようなものが三人の間を確かに行き交っていた。
夫は由紀子の背を支えながら、静かに彼女の髪を撫でる。その仕草は長年の連れ添いならではの自然さを持ち、由紀子の緊張を少しずつ解いていく。
一方で、男は由紀子の指を離さぬまま、そっと視線で伺った。まるで「ここにいていいか」と繰り返し尋ねているように。
由紀子はふたりの温もりの間に身を置き、呼吸をゆっくり整えた。
――これは夢なのだろうか。それとも、ようやく形になった物語なのか。
そんな思いが胸の奥で渦を巻く。
夫の手が肩から腕へと下りていく。その動きに呼応するように、男の手もまた彼女の手首から肘へと、慎重に、だが確実に触れを深めていった。
身体の両側から伝わる熱は、由紀子を中心に交じり合い、彼女自身の鼓動をさらに早めていく。
「……不思議ね」
由紀子は思わず小さくつぶやいた。
夫が顔を寄せ、「何が」と問いかける。
「こうしていると、三人なのに、ひとつみたいで」
その言葉に、夫は短く笑みを浮かべ、男もまた頷いた。
互いに視線を交わす二人の男性の間で、由紀子は自分が橋渡しのような存在になっていることを、はっきりと感じ取った。
やがて、三人の身体は自然に近づき合っていった。
誰も「次はこうしよう」とは言わない。
ただ呼吸の速さや、触れ方の強さや、瞳の奥の熱が、その先の行き先を示していた。
由紀子の肩越しに、夫と男の視線がふと交差する。
一瞬の沈黙ののち、二人は何かを了解したように目を伏せ、さらに彼女へと身を寄せた。
三人の吐息が重なり合う。
心臓の鼓動が互いに響き合う。
そこにはもはや、迷いよりも大きなものが満ちていた。
由紀子は目を閉じ、両側から与えられる熱に身を委ねる。
その瞬間、三人の距離はついに決定的に縮まり、物語は新しい頁をめくられたのだった。
つづく

