のんのんばぁとオレ
うちの子どもは部屋のどこかをじっと見つめたり、声をだしたりする。
妖精でもいるのかと思うときがある。または妖怪でもいるのかと。
水木しげると言えば
水木しげると言えば、一般的にはゲゲゲの鬼太郎であると思います。
僕もそうでした、この漫画に出会うまでは。それは「のんのんばぁとオレ」です。
これは、水木しげるが妖怪というものに出会うまでエピソードが描かれていて、一番「妖怪とは」を感じれるような気がします。のんのんばぁも説明してくれます。
DJシューカイさんからの贈り物
先日、DJシューカイさんから、上記漫画が届きました。訳あって、本棚の中でダブってしまったらしい。
この本での印象的だったことは、なにかメッセージ性のあるものを描くとき、ねずみ男が登場することだ。
そして、それは人間の話である。
ねずみ男はハーフ?
ちなみにDJシューカイ調べによると、ねずみ男は人間と妖怪のハーフらしい。
特にこの本で印象的だったのは、「勲章」「錬金術」です。
これは、妖怪の話ではなく人間の話。
どちらもねずみ男がメインです。
人間の話ならば、人間同士で話すすめていけばいいのではないかと思います。
そこに、つまりねずみ男や妖怪を登場させることに、水木しげるの狙いみたいなものがあるのではないかと思っています。
人間の話は人間だけでは描ききれない。
それは、人間を写すために、妖怪を写していること。妖怪写しで人間を描いていること。
なんとなくそんな気がします。
理屈ではないこともこの世には多くあり
理屈だけでは人は動かない。
ゲゲゲの鬼太郎でもその他の漫画でもねずみ男がもっとも愛されるべき登場人物(妖怪)なのではないかと思います。
表紙が物語る
この本には、鬼太郎も悪魔君も河童の三平も出てきます。
それでも、この本の表紙に唯一登場しているのは
やはり、ねずみ男である。
文/田中宏明
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