世の中キャンプが流行っている。
キャンプとは、どこかに野宿的に泊まることであるとなんとなく認識していた。
実際、泊まることはあまいりなく、バーベキューをして帰るぐらいのことが多い。それをデイキャンプと呼んだりするらしい。
泊まりもしないのに、泊まるための道具を買おうと思ったりしてしまうあたりが、キャンプブームなのである。
道具やウェアーもいろいろあっておもしろい。そして高い。
高いことがブームの秘訣と聞いたことがある。
昔はよくキャンプへ出掛けていた。仲間とテントを持って、川や、島や出掛けた。
高校、大学の頃だ。
テントは荷物だと言って、寝袋だけで過ごすようにもなった。駅などで、壁が2面あれば贅沢だといって。
どちらにしろ、泊まることは余裕だった。恐れるものはなかった。
ちなみに、キャンプといっても、キャンプ場を使ったことはない。
いつでも、そこらへんに、寝袋テントを広げて寝てしまうのだ。
これもある意味、路上ライブのノリだ。
ドサッと荷物を置いて、看板を出して、歌い始めるのである。
そして、ここ最近、2019年頃だろうか、テントを買ったのだ。しかし、あの頃のように、気軽に野宿できる強さが減っていて、いわゆるデイキャンプをしていた。キャンプといっても、コーヒーぐらいつくって、あとは、ラジオやブログのネタを書くのだ。自分の部屋のように使うのだ。部屋がひとつ増やす増築工事はかなりお金がかかるが、テントなら気軽。
自分の家の庭や駐車場でもOK。
そんなことをして過ごし、2022年の夏、泊まることに乗り出した。
まずは近くの川。
そして、直江津、船見公園。
Mintの実家に行こうとも、謎のウィルスの関係で家にははい穴井方がいいかなという配慮で、直江津の海でキャンプなのである。
これも新しい。ながれだ。
謎のウィルスの枷に付き合いながら、楽しむしかないのだ。
長くなりましたが、野外泊は楽しい。泊まるだけでエンターテイメントだ。
野外で泊まることによる幅の広がりは大発見。
エッセイ/田中宏明(写真家)
田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の週末の写真家・放送作家。
2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活を経て、会社員(番組制作→不動産業)となる。
◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集
◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」原作・脚本 オールデイズ直江津Radioで放送