田中屋の夕刻日誌「田中屋式エッセイの書き方」田中宏明(放送作家)

夕刻日誌
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夕刻日誌

=夕刻日誌=卒論のネタとスナックのママの話題のツマミとは似たようなものだ。デートにも使える話題のカンペを紹介。満員電車の脳内暇つぶしにも。

エッセイの書き方

エッセイを書くというエッセイを書いてみる

①「エッセイとは何か」なんて語れるはずもなく、普段ダラダラと筆が走っている。

②今までまったくすらすら書いていたが、筆がすすまなくなってきた。

③自分へのカンペとして、書き方構成をまとめてみようと思った。

④この「エッセイの書き方」を書いてみた。

⑤これはある人にとっては役立つかもしれないが、自分にとってもちょっとおもしろいかもしれないが、作品としては大したものではないと思った。

⑥パターンで物事をすすめようと思うと、パターンにはまった瞬間的にはおもしろいかもしれないが、グルーブ的な現場感がない。結局パターンでロマンスが起きたことなんてないってことだ。女はそういうふうにはできていない。

と、まぁこんな風にできます。パターンは次の通りです。

田中屋的エッセイの構成(パターン)

1.普段の情景

2.ちょっと普段と違ったこと

3.それによって自分は何を思ったか

4.経験or行動

5.今それによって出会えたこと(思えたこと)

6.メルヘン解釈

試しに何か書いてみましょう。

これでなんでも書ける(例えばネズミが出た)

1.子どもは小さな部屋の中を走り回り、コロッと寝た。

2.自分の部屋に戻りラジオをでも録音しようかと思ったら、天井裏でガサガサ鳴っている。こりゃネズミだ。

3.今まで借りている部屋で出たことはあるけど、借りてる部屋なのでどうでもよかった。しかし、今回は自分の家だ。そして妻と子がいる。それによって出ていかれたら困る。

4.妻と子は寝ている。今何か自分が動いたらそれでネズミがいることがバレるかもしれないで、とりあえず何もしないで脱出だ。

5.次の日「天井にねずみがいた」と妻は言う。バレていた。「こわい」と子どもは言う。「え?ミッキーマウス?よかったじゃん!夢と魔法の世界の入り口だよ」はベタなので僕は言わないけども。「俺たちより先にいたんだね。ねずみからしたら変な奴らが来たと思ってるよ。もしかしたらネズミではなくて妖精かもしれないよ。アリエッティーみたいに人間と目があったらどこかいっちゃうかもしれないね、ハハハ」なんて言ってみる。

6.次の日、ドラッグストアで買ったという、ネズミの嫌いなハーブの香りが天井裏に置かれていた。ネズミ問題はジブリのチカラを借りてもメルヘン解決はできない。女はジブリぐらいでは夢は見ない。男はアニメと現実の区別ができない。

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なんて具合に書けちゃいます。

書き方にこ困ったらぜひやってみてください。

なんでもこの構成でいけますので、大量生産できます。小室哲哉もそんなパターンをいくつも持っているのだと思います。

結局のラブレター(まとめの代わりに)

ここまで書いてみたら、自分でもちょっとおもしろかった。ラジオでも話そうかな。やってみるものだ。

著者紹介

田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の週末の写真家・放送作家。

2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活を経て、会社員(番組制作→不動産業)となる。

◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集

◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」原作・脚本 オールデイズ直江津Radioで放送

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