田中屋の夕刻日誌「般教!コンビニ最強のパフォーマンスとは何か」文/田中宏明

夕刻日誌
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コンビニは便利だ。便利のために生まれたというのか。

いつだっただろうか、コンビニおにぎりというものが出現したのは。
あの、パリパリのりが食べられる、あの包装の仕方。

はじめはやり方に戸惑った。テレビで、おじいちゃんにきれいにのりを巻けるかやらせるVTRとかやっていましたね。
おじいちゃんが、どうやるんだどうやるんだなんていって奮闘する姿。
いまや、だれに教えられることもなくできるようになっていったあののりの包装。だれが特許を持っているのか。

あのとき、なぜか、ぱりぱりのりでおにぎりが食べられることがうれしい、ありがたい、と思い込まされていたのではないかと、思うのだ。

どうですか、みなさん、ぱりぱり海苔、ありがたいですか?

そうなのです、社会人になると、おにぎりはぱりぱり海苔の方は買わないのです。すでに巻いてあるやつしか買わない。むしろ、海苔のない焼おにぎりとかよく買います。

理由はただひとつ、「ぱりぱり海苔のおにぎりは、海苔が散るのです」会社では絶対食べられない。
おにぎりを買うときは、すでに巻いてある方を買います。
あの発明はすごいですが、冷静に考えれば、おにぎりは巻いてあったほうがいいのです。

それは、僕ら世代の弁当文化にもあるかもしれません。

おにぎりとは、すでに海苔が巻いてって、食べる頃にはライスに溶け込んでいて一体化となっているのです。
それが、ピクニックや学校などのお弁当だったりと、その味が染み込んでいます。
のり弁当などもそうです。お米醤油おかかと海苔が溶け込んで最高ハーモニーを生んでいます。
ぱりぱりのりでは、その味はでません。のりとお米になってしまいます。

僕らが小さい頃に、コンビニおにぎりというものができて、ぱりぱりで食べれるのがありがたいことなのだ言われれば、そうなのだと思ってしまう純粋な年頃でした。そして、あの包装方法の発明はすごい。

しかし、はやり、おにぎりは巻かれていた方がいいのです。

二十歳を過ぎると、メリットというものは、人に説明されるものではないんですよね。
自分で感じるものなのです。

コンビニでは、なぜかツナのおにぎりだけ、巻かれているのと、巻かれていないのと2パターン売られてるんですよね。
どっちが売れているのか。そして、なぜツナなのか。

今僕が一番買うおにぎりは、のりのない、焼おにぎりです。のりが口につかないから。

文/田中宏明

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