=ロード俳句(田中屋式短歌57585)= 松尾芭蕉に嫉妬して、バイクで旅して俳句するロード随筆シリーズ。俳句とはかけそばのようなもの。トッピングして短歌にすることもできます。
俳句前(前書き)
テント泊するにはいい場所を見つけたものだ。日が暮れれば1句書いて寝る準備というところだった。
女に話しかけられた。

俳句
女は言う 夜ワケあって 家を出る
季語ぬき
ワケあって:男と女にはいろいろある季節。松尾芭蕉にはわかるまい。
トッピング短歌
・巻き込まれぬよう 長い夜
・ワケも聞けぬは まだ未熟

解説
自分もわけありな方だと思っていたが、まだまだなのである。さっきの喫茶店につづきわけあり度の低さを思い知らされる旅になりかけている。
どんなワケがあったのかは聞けなかった。なんとなく聞いたら巻き込まれてしまうのではないかという不安があったからだ。
自分なんてまだまだだ。わけありを極めるにはまだまだ遠い。
作者紹介
田中宏明 1980年生まれ 東京都昭島市出身の週末の写真家・放送作家。2003年 日本大学文理学部応用数学科 ぎりぎり卒業。下北沢・吉祥寺での売れないバンドマン生活を経て、会社員(番組制作→不動産業)となる。◆写真家:シティスナップとかるーい読物「井の頭Pastoral」撮影・編集◆放送作家:ラジオドラマ「湘南サラリーマン女子」原作・脚本 オールデイズ直江津Radioで放送