青春プチロマン小説「結婚後にもう一度」第9話 作/奈良あひる

短篇小説
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その本社の人は、本社から店舗への連絡後とやらキャンペーンだとか、いわゆる仕事の話を丁寧にはじめた。


さっきまでいた本社の人のことは忘れて、吉沢三奈は仕事の話に集中した。
そして、一通り話も済んだところで、
さっきの本社の人のことを思いだし、
「先ほどもう一人本社の方が…」みたいなことを言おうとしたが、その本社の人は勝手に現れて勝手に消えていっただけで、三奈はなにもしていないという立ち位置が確認できたので、今ここにいる本社の人には全く関係のないことであり、その言葉は止めた。

誰にもなにも違和感が残っていない状態、仕事も本社の人との打ち合わせにも全く支障が出ていない。

下着も汚れていない。服も乱れていない。
たださっきホテルへ行き、気持ちいい時間をすごし、その手触りが今も少し残っているぐらいで。充実感は抜群に感じていた。

自分より若いスタッフは、ここにいる。私はしばし店を離れてそういうことをして。ここにいる。

ちょっと心配なのは、からだにあちらこちらを刺激されて、今日の仕事が終わる前にまたしたくなってしまったりしないかと。

三奈はラインを送る

先ほど男のからだに触れたその指で。

つづく

=作者紹介=

奈良あひる 東京都出身

体験談をもとにプチ官能小説を執筆

会社員

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