青春プチロマン小説「女が日本一周の旅に出るとき」第9話

短篇小説
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加恵は、話がそれ始めていることに気づいている。

これから会えるのかという質問に答えていないのである。

加恵「これから会えるのですか?」


加恵は、浅田とその女性がそうことをしていて、このあと会える状況なのか、単純に聞いた。それでも心の中では、会える状態だからそういっているのだとも予想はついてもいた。

浅田「はい、大丈夫です。ぜひ会いたいです」

加恵は、なぜ会いたいのかは聞かなかった。それは、ドラマっぽくないからである。ストーリーを進めるには余計な質問はいらないのである。

加恵「何時にどこへ行けばいいですか?」

浅田「23時に、先程のバーでいかがですか」

加恵「わかりました」

加恵は、着替えてバーへ向かった。
着替えたと言っても見た目ではわからない。見た目は変わらない方がいいというのは女の勘である。

地図の場所に着くと、そのバーは閉まっていた。
それでも、時間まではまだ少しあったので、携帯に目をやった。


浅田さんとは何者なのだろう。

さっき送られて来た、ツイッターにジャンプしてみた。

熱海の景色や、カフェの写真がアップされている。それと、目に飛び込んできたのは…

つづく

作/奈良あひる

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