プチロマン小説
「振り向かせてキス」
作/奈良あひる

短篇小説
短篇小説

ホテルに入ったらまず大きな鏡の前に立つ
荷物だけ下ろした姿でいい。
コートなど来ている季節であれば着ていていい。

そして二人で写真を撮る。
これからしますって顔がいい。
ここで1枚だけ脱がす。

思えばメッセージを交わしているときからコトが始まっている気がする。この時点で何枚かは脱がしている。

「かわいい」
「うれしい」

さらっていいという了解である。

服の上からさわっていく。
唇が出会う。

=愛とか恋の中略=

コトがが終わり、大きな鏡の前。

僕は裸の君の胸を後ろから抱いてる。夢のような時間だった。
そして、そっと振り向かせてキスをする。

そして、その姿を写真にする。

胸を隠す必要もない関係になったぼくたち。

それでも、服を着る。

また脱がすために。

そして、顔はわかなくしてSNSにアップする。
それは、もともとの約束だった。
そのかわりにホテル代は僕持ち。

会いたいと先に言ったのは君の方だったから。

おしまい

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